帝国データバンクによると、2022年度は、「ゾンビ企業」が前年比 3割も増えています。
1.ゾンビ企業
国際決済銀行(BIS)の定義から、「ゾンビ企業」は、
・3年連続で、本業の利益や利息・配当金で借入金の支払利息分をまかなえない
・設立から、10年以上経過している企業
となっています。
2.ゾンビ企業の増加理由
帝国データバンクが調査した約10万社のうち17%がゾンビ企業。
約6社に1社です。
今までは10%程度でしたが、2019年から上昇しています。
・新型コロナの無利子
・無担保の「ゼロゼロ融資」により、
企業のゾンビ化が進行しました。
3.ゾンビ企業の割合
業種や企業規模、エリアで見ます。
1)業種
・小売:28%
・運輸・通信:23%
・製造:17%
・建設:17%
2)企業規模
従業員5人以下で25%。
規模が大きくなれば、ゾンビ企業率は小さくなります。
3)地域別
ゾンビ企業が多いのは、
・東北:21%
・中国:20%
と地方です。
一方、
・関東は、15%
・東京は、13%
と一番低くなっています。
中小零細企業は、意図的に赤字にする場合もあり、実際のゾンビ企業は、6社に1社よりは少ないのではないでしょうか。
ただ、コロナの時とは違い、金融機関も引き締めに入っています。
一方、コロナで、甘くなった企業も多いようにも思えます。
これから金利上昇局面を迎える中、与信には、注意する必要がありますね。